株式会社エー・エヌ・エス(ANS)

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法人・オフィス向けのWi-Fi・無線LANの工事やご相談はおまかせください

電話配線工事

事務所、倉庫、工場等での電話交換機や電話機の設定、配線工事を行います。

現地調査はもとより、お客様の利用方法に即した機器選定、機器調達、通信テストを含めて提供いたします。

電話配線工事

アナログ・IP電話の違い

電話の配線工事を行うにあたって、電話の種類がIP(デジタル)かアナログ(メタル回線)かによって、工事内容が大きく異なります。

内線番号の引継ぎ

IP電話とアナログ電話の最大の違いは、内線認知が電話端末に依存しているか、電話配線に依存しているかです。


IP電話の場合電話端末を付け替えると、内線番号は電話機に付随しているので、そのまま内線番号を使うことが出来ます。

電話端末に自ら短縮設定などをしている場合、自分仕様の電話機を新たな自席に持っていくことが出来ます。

また、電話配線を行わなくても電話機端末に接続されているLANケーブルを抜き差しするだけで対応できる事があるため。レイアウト変更への対応も容易です。


一方、アナログ電話機の内線番号は、主装置内に取り込まれている内線番号データ接続されている集合電話端子盤の番号ポートと配線でリンクしています。内線通信の発着信はそれぞれの電話機に定められている内線番号が、電話配線と集合電話端子盤を介して交換機が認知して電話機同士を繋ぎます。

したがって、配属の変更や人事異動により席替えが行われる時や、配席に伴い電話機位置の変更が発生する時、アナログ電話では電話機の位置変更に併せて電話線の配線を敷設し直す必要があります。

配線の敷設し直しをせずに電話機を交換しても配線がそのままであれば内線番号は変わりません。


電話機の電源の要否

IP電話機端末には電源が必要です。必要な電源はAC/DCアダプターを利用する方法と、PoE-HUBと言われるHUB給電方法があります。HUB給電方法にはat、af等の規格があります。

また、IP電話端末の電力消費を賄うだけの電力供給能力が必要なので、1台のPoE-HUBが何台のIP電話を負担するのか計算してPoE-HUBの機種選定を行う必要があります。


一方、通常アナログ電話の場合は配線を通じて主装置から電話機に電力が供給されるため、個別に電源は必要ありません。

まれに電源を必要とする多機能電話機もありますので、ご利用の機種をご確認ください。


配線の種類

IP電話の配線はLANケーブルを使用したネットワーク配線です。主装置・ルーター・PoE-HUB・IP電話機端末をLNAケーブル配線で繋ぎ、システムを構築します。

電話配線を担うLANケーブルはカテゴリー分類され、Cat5,Cat5e,Cat6等が使用されています。現在ではCat5が使用されることはあまりなく、Cat5e若しくはCat6が主流です。

音声通信だけで使用する分には、Cat5eでも十分に使用できますが、電話機台数の多くが集約されていく個所では通信料使用量が増えることも考慮されてCat6(1Giag対応)を使用するケースが多いようです。

IP電話の配線は一般的なネットワーク配線と同じもので、主装置からは1本ないし数本のLANケーブルを伸ばせばよいため、それほどスペースを必要としません。


アナログ電話の場合、主装置側に設けられる集合端子盤と電話機を結ぶ配線としては6局2芯、6極4芯、6極6芯がありますが、通常6極2芯若しくは6極4芯のものが、電話用の線として使われています。

この2芯若しくは4芯で通信機能を受け持つため、この単位をワンペアーとして表現し、1台の電話機には1ペアの配線が受け持つことになります。

主装置側の集合端子盤は全電話機台数の配線が集約されるため、50P(ペア)や100P(ペア)と称される50束100束の太い配線が必要となり、配線のためのスペースが必要になります。

IP電話配線の特徴

IP電話のWAN利用

IP電話の最大の特徴はネットワークとインターネットを利用して社内外に内線通話することが出来る点です。

社内通話においては、無線LAN(Wi-Fi)を使った固定多機能電話を利用する事ができ、アクセスポイントを設営する事で面倒な有線LAN配線を省くことが出来ます。

また、国内国外を問わず支店や営業所にルーターさえ置くことが出来れば、内線電話を使用して通信料無料で利用することが出来ます。

IP電話の障害対応

IP電話機器の配線構成は基本的にネットワーク構成であるため、機器故障に関してもネットワーク監視の手法で管理する事が可能です。

多くの電話機端末を管理する場合、ネットワーク監視ツールを導入し、事前に故障を発見するなどの保守業務を効率的に行う事も出来ます。


ネットワーク監視等特別な管理を施していない場合でも、故障時のIP電話システム対応は特徴的です。

障害が発生した電話端末を他の電話端末と交換して、内線通話が可能か否かを確認します。そして、電話機が反応しない場合はアナログ電話システムと同様に配線故障の疑いがあります。

しかし、IPシステムの場合、交換機と電話機端末との接続は配線的に一対一ではなく、ネットワーク内でIP電話機端末を探し接続する形式なので、単純に特定の配線系統を追いかける方法では原因追及できません。


PC等のネットワークと同様に、ループやHUBの機器故障等の異常の可能性を排除せず調査しながら切り分ける必要があります。

特に配線故障の場合、IP電話ネットワークとPC等の他の業務システムを共有している場合、周辺システムからの影響を考慮しなくてはならないので、故障原因を特定するのに時間を要する事が懸念さればかりでなく、他システムへの影響も考慮しなくてはなりません。

したがって、多くのケースではIP電話用のネットワークはルーター以下で他の業務ネットワークとは共用しない形で構築運用されます。

アナログ電話配線の特徴

アナログ配線方式|バス配線、スター配線、無線

アナログ電話の場合、主装置・集合端子盤・電話機の順に電話線で接続されていきます。この電話機への接続方式には、バス方式とスター方式があります。


バス方式は、主装置から其々の電話機に向けて順次2Pバスコネクタと言う分岐装置で分岐させていく方式で、配線には(0.5×2Pボタンケーブル)を使用します。

数珠繋ぎで電話機をつないでいくので必要な配線は短いのですが、電話それぞれに分岐点工事が必要で、それなりに手間がかかる配線方法です。

メリットは増設が簡単な点なのですが、デメリットとして直列的な配線のため、一台が壊れた場合や一部配線不良が発生したときなどは、原因を追究するのに全ての「機器」「配線」単位で故障を端から突き止めていく必要があり極めて手間がかかります。


一方、スター配線は一般的に多く用いられている方法で、集合端子盤と各電話機を直接つなげる方法です。

配線延長は長くなりがちですが、故障が起きた場合「機器故障」「配線故障」の切り分けが容易で、比較的復旧は容易な傾向があります。

アナログ電話の障害対応

機器故障の場合は、電話機械端末の交換を行い稼働状況の変化を見ます。アナログ電話機の場合は主装置と配線に依存しているので、電話端末を入れ替えて正常に電話機が作動する場合は機器が故障していると切り分けできます。

機器故障でない場合は、配線故障を疑います。集合端子盤から電話機までの配線経路の異常の有無は、電話線テスターを利用します。

導通テストの結果の悪いところを改善するのですが、敷設線であれば配線し直すか、予備線を利用する方法があります。


また、末端側で各電話機配線の接続経路に在る電話端子盤が故障していることもあります。

電話端子盤が床においてある場合には、埃がポート内に入り込んで接点異常を起こすことがありますので、交換も視野に入れて修理する事が必要と成るでしょう。


最終的には主装置のデータ内容を点検して異常の有無を確認し、データ保存する必要があります。

停電や落雷などの外的要因で主装置内のプログラムやデータに異常が発生する事があります。常にバックアップが取れるよう、保守管理をはかる事が大切です。

電話配線の効率化テクニック

アナログ電話のレイアウト変更の省力化(集合端子盤と統合配線)

全ての内線配線が集約されている集合端子盤と主装置の内線データを操作する事が出来ます。

アナログ電話の内線は配線ごとに内線番号が管理されているため、小規模なレイアウト変更や一部の内線番号の変更であれば集合端子盤の操作だけで工事を実施する事は可能です。

集合端子盤をポート接続できるようにしてしまえば、配線工事をしなくても内線番号変更する事が出来るようなります。

無線を利用したアナログ電話のレイアウト変更対応の効率化

配線に依存しているアナログ電話システムではありますが、PHSシステムを載せることで、多機能電話を無線(PHS電波)で使用することが出来ます。

PHSシステム用のアンテナ構築は必要ですが、無線多機能電話を利用することで有線配線を施したように固定電話を使う事が出来ます。

当然レイアウト変更時の電話配線の敷設替えは必要ありません。

IP電話での配線効率化

IP電話の場合、業務ネットワーク用と電話用にLANケーブルが別々に配線されることで、どうしてもデスク周りが煩雑になりがちです。

「統合配線」と言う方法で、1本のLANケーブル内の4芯をIP電話用に、残りの2本をPC用に利用する方法で効率化を図ることができます。

LAN配線内は8芯の導線があり、通常PC用には2芯しか使われていませんので、残りの6芯は開いており、その部分を電話用に利用する方法です。

この方法なら、PCとIP電話の両方の配線をLANケーブル1本で賄うことができるようになり、席ごとに管理を行う際など配線工数を削減する事が出来ます。


またこの方法は、配線のためのスペースが限られた環境で電話端末を増設しなければならない場合にも有効です。

例えば増設箇所に電話用の余剰配線が無い場合で、PC用のLANケーブルしかない場合、PC用のケーブルの一部を利用して電話配線の代わりを作ることができます。


管理上あまり良い方法ではありませんが、苦肉の策として現場での裏技として良く用いられます。

床下配線、天井配線、無線配線

事務所を始めとする事業所内の電話利用は、固定電話にとどまらずPHS端末やスマートフォンを電話システムな組み込んだ形で利用されていることが大変多くなっています。

その様な現状で、電話配線は固定電話の接続に限定されるもので無くPHS基地局やWi-Fiアクセスポイント等への配線も含めて考慮する必要があると考えています。


事務利用の電話端末は主に固定電話端末で、デスクの上に置かれます。したがって事務所は配線スペースを床下に求めたOAフロアーと呼ばれる設備が採用されていることがあります。

これは、主たる電話の配置位置により定まり、工場や倉庫の様に重量物が床面を交錯する環境では天井に配線し、実際に電話を取り付ける壁や柱に電話線を降ろして接続します。


従来の通り固定電話はデスクの上と決まっていれば床下配線ばかりになりますが、PHSアンテナ基地局や無線LAN基地局は天井直下に設置するので、配線は天井裏の配線が多くなります。


主装置から集合端子盤に至るまでの配線は、通常電話交換機工事「装機工事」に分類され、配線工事は集合端子盤から電話機端末までの下流側を指します。

集合端子盤には10P~100Pの太い束の電話線が接続されます。

まとまった電話線は主装置の部屋の壁や天井に向けて導かれ、天井裏を通じて上下階のシャフトや、別棟等の各エリアに向けて配線されます。

まとまった束は順次分岐されて10P単位の線の束にされた線が電話機群に向けて落とされます。

まとまった電話線と各電話機との間に電話線をここに分配するための端子板が入ります。10P線から下流の作業は横引き作業と言い事務所の床下を配線する工事です。


どの作業が多くの工数がかかるのか工事の内容次第で変わりますが、「装機工事」は事前作業で、工事着手前にデータ入力や集合端子盤の作りこみを工事会社がしてから持ち込みます。

最大の工数がかかるのは電話端末との配線と接続作業で、台数が多いほどその工数は増えてゆきます。

電話配線だけでも、利用状況や設備、環境によって効率的な配線の敷設方法がございます。

電話配線の敷設、増設や撤去などご入用の際にはぜひお問合せください。

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