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システム会社と協力体制でのWi-Fi・社内ネットワークセキュリティ対策

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システム会社と協力体制でのWi-Fi・社内ネットワークセキュリティ対策

現場の概要

業務用システムの開発・販売をされている会社様より工事依頼があり、協業で不動産販売会社様のネットワーク構築を行うことになりました。

施工場所は東京都千代田区神田にある14階建てのビルで、3階の受付・会議室フロアーと5・9・10階の執務フロアーの全4フロアー、260㎡です。

そのシステム会社様はネットワークの工事は電気通信工事業を取得している工事会社が行うべきだとのお考えで、当社とお客様との工事契約を結びお客様と直接取引をすることをご希望されました。

課題・要望

従業員の多くの方々がテレワークに移行されたことで外部からの侵入に対する防護への関心が高まり、顧客情報を始めとする社内のデータ情報管理を見直す事を要件としたネットワーク構築が求められていました。

外部侵入に対するセキュリティ防護にあわせて遠隔システムによる稼働監視を行うことになり、アクセスポイント等のWi-Fi機器に関しても機器異常があるとWebサイトからアラートが随時あがる仕組みを要求されていました。

Wi-Fi機器側もシステムに対応したものを選定・設置する必要がありますが、既存設備では対応しておらず全4フロアーでのWi-Fiの再設置が必要となりました。

再設置前に既存設備の撤去が必要でしたが、既存の機器や配線は図面に記されていませんでした。

施工のポイント

既存設備を熱源探知で調査、電波調査で最適な配置を設計

まず、YAMAHA社製の既設のアクセスポイントの洗い出しから行いました。3階のものは天井直下への取り付けだったため視認できましたが、5・9・10階の執務フロアでは点検口のないシステム天井の裏に設置されていました。

確認のたびに天井を開閉していては手間がかかり工期が伸びてしまうため、熱源探知を用いてアクセスポイントの位置を割り出し全台数を効率的に探し当てることができました。

次に新たに設置するアクセスポイントの最適な配置を計画するため、実際に使用するアクセスポイントルーターをポール付の三脚のポールの先端に固定し調査電波の発信試験を行いました。

機器は故障があった際に早急に原因を確認して交換する必要がありますので、遠隔監視できるシステムとしてARUBAのものを選択しました。

電波が執務室や会議室内の隅々まで届く様に、電波計測器を使い電界強度を計測します。スチールやアルミ・LGS造作壁等のパーテーションや、金網入りのガラスなどが電波に与える障害の程度は実際に計測してみないと明確になりません。

電界強度はアクセスポイントが発信する電波の強さを100dbとして、どの程度減衰するのかを計測します。今回は60dbを基準として設計いたしました。

既設のアクセスポイントを確認する時に、接続されているLANケーブルも確認しました。LANケーブルの配線接続図もありませんので、1本ずつ導通チェッカーを使用して、既設ケーブルの接続状態も確認することが出来ました


勤務時間外に複数日の工程で実施

実際の工事では、事前調査で把握した事項を調査報告書から工事情報を確認して作業に当たります。天井高2.7mの天井裏に配線する為や天井直下にWi-Fi機器を取り付けるため、足場として6尺と5尺の脚立を1脚ずつ用意しました。

まずはアクセスポイントの取り付位置と配線ルート下のデスクや椅子の上に、埃が飛散しない様に養生シートを被せます。工事終了後はこのシートを撤去し埃が巻散らかる事が無いように処分します。

あらかじめ位置を特定していた既設Wi-Fiルーターを撤去する為システム天井を取外し、機器と配線撤去を行います。あわせて、新規の配線敷設とWi-Fi機器を取り付けます。

施工のタイミングは執務時間外に限定され、土日祝祭日の工程は望まれていなかったので、日当たりの午前6時から午前8時30分までの2時間30分で工程を組みました。そのため、施工時間の制約上複数日の施工となりました。

アクセスポイントの取り付けの際には天井に穴をあけなければならないので、電動ドリルを使用します。この場合も作業中に発生する粉塵が飛散しないように、ドリル先端開口部の周囲をカバーできるフードを使用します。

今回の場合天井裏が目視できましたが、ドリルで穴を開ける際に天井板に遮られ視認できず、未確認物を傷つけてしまう恐れがある場合には、先端に細い点検用の針が挿入できる壁裏チェッカーを使用します。

OAフロアーの床下、天井裏、造作壁の空間を配線する時には、棒状やリールに巻かれた通線工具を使用します。通常の配線手順では、隙間を通線工具で先に通しておき、通線された工具端部に配線すべき実線(LANケーブルや電源ケーブル)を粘着テープなどで巻き付け、通線工具が通っていた部分を実線に置き換えます。

点検口のある天井では、その部分から天井裏にアクセスして所定の位置に配線しますが、今回はシステム天井でしたので、点検工は在りませんでした。


天井の形態にあわせた施工

今回のビルはRC構造で3階会議室のフロアーは天井高を稼ぐために、システム天井を廃して吊り天井が設けられていました。

そのため、RC構造特有の梁が躯体天井の一部として上部からせり出していて、吊り天井と梁下の隙間が2㎝程度と非常に狭く、通線工具を使用してようやくLANケーブルを通すことが出来ました。

吊り天井はビル躯体でコンクリートの天井部分にホールインアンカーで取り付けられている”吊りボルト”でつられている構造体です。

下から見上げて見える石こうボードで出来た白い天井(通称:ジプトーン)は、最下部に在る”野縁”と言われるコの字に加工された天井裏の骨組みにネジで取り付けられています。

“野縁”はクリップで上側の”野縁受”に支えられ、”野縁受”はハンガーで吊りボルトに固定されています。

3階の配線は天井裏の天井板・野縁・野縁受の上に直接置く敷設方法で”転がし”と呼ばれる工法です。転がしの良い点は作業が簡単で早いところです。短所としては追加配線を行う際に混線する事、天井下から開口作業を行うときなどに、配線ケーブルが容易に傷付いてしまう事です。

ケーブル保護の観点では、防護管を使う事があります。防護管には安価ではありますが、耐候性の無いコンクリート内に埋込為に使うCD管と、自己消火性を持っている露出用のPF管があります。ビル内で使うときには、天井裏や床下・壁でも消防の観点ではPF管を使います。

また、更に安全性を確保する為に、”ケーブルハンガー”と言う配線ケーブルを天井裏で固定する部材を用いて、天井裏直上よりも浮かせて配線する方法があります。“吊りボルト”に”ケーブルハンガー”を取り付けて、配管および配線をそれで吊ります。

天井裏の配線作業は天井が出来上がってから行う場合と、天井作成中の内装工事と並行して配線作業をしなければならない時があります。上記の様にケーブルハンガーを使用する時や、天井裏断熱材を使用する時です。北海道などの寒冷地のビルや関東などでも木造住居に良く用いられていますので注意が必要です。


造作への施工

事務所内の間仕切は、既製品壁のスチールパーテーションやアルミパーテーションで仕切られています。この場合は壁の内部に配線をすることは通常できませんが、”造作壁”と言われるLGS工法で作られた壁の中に配線をすることは出来ます。

“造作壁”は壁を設置する上部天井部分と下部床部分に”ランナー”とコの字に加工された薄い金属製のレールを取り付けます。縦に”スタッド”横に”振れ止め”と言う構造材を組み立てます。

格子状に組みあがった構造体に”石こうボード”を張り付け壁の出来上がりです。配線をする場合には、配線防護や後配線を考慮する場合には、壁の造作時に防護管を敷設しておきます。

壁の中は対横に”スタッド”で遮られるので、石こうボードを貼った後では施工する事が非常に難しくなります。

後工程で配線しなければならない時には、通線工具や針金状のフックを使用して行う事がありますが、必ずとおせるものではありません。そのような場合には配線隠蔽をあきらめて”モール”等を使います。


OAフロアーの施工、配線整理

事務所床はOAフロアーと呼ばれ床下が配線用に空間を設けてある場合が多いです。床置の機器やラック・執務机等床から配線した方が目立たなくてよい場合には、OA床の敷板を外し、床下空間に通線工具等を使用して配線することが出来ます。

床下高さと、有効高(実際の通線可能な空間の高さ)には差があり、床下高さ10㎝の場合有効高は7~5㎝であったりします。

また、既設配線がある場合には、有効に配線できるスペースは更に少なくなります。既設配線には、Fケーブルやハーネスで構成される電気配線の他、電話とFAX配線とその中継端子、LANとそのHUB等が必要なくなったにもかかわらず、撤去されていない事があります。

場合によっては配線がOAフロアー下に収納しきれず床下が盛り上がった状態になってしまいます。また、必要がなくなった配線を後でまとめて撤去するには大きな手間がかかる上に誤切断の危険もあるので、有効高さを確保する為に、機会があるごとに、不必要な配線は撤去する事をお勧めいたします。

担当者コメント

営業職の多いオフィスでのデスク配置にフリーアクセス等の試見る事が多く、執務室内でのWi-Fiシステムの導入が進むという流れがありました。

昨今では様々な業種や事業所でテレワークによる就業執務が増加しています。

各従業員の個別環境整備も整わない中で、急激にテレワークが進んだ会社様においては、社内システムもその変化に対応するためセキュリティポリシーの改変やシステムの更新が急務となっているようです。

これからはセキュリティを高めたWi-Fiシステム構築需要が増えてくると思いますので、より適切なシステムの選定アドバイスや最も適した工法を採用できるWi-Fiシステム工事ができる様万全の準備をしてまいります。

お客様からの直接のご依頼に限らず、システム会社様などで工事部分の担当をご希望の会社様とも協業体制を構築してまいりますので、ぜひご相談ください。

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